1つの質問だけで分かる!メーカーの耐震性能を数値で知る方法

shoki5

皆様こんにちは。

“元プロがアナタの夢をサポート!”をキャッチフレーズに住宅検討コンシェルジュをしております植田です。

本日は

耐震性能が高いメーカーを確かめる方法

についてご紹介します。

先日の記事で展示場を効率的に見学する方法についてお話致しました。

そちらでは“客観的に住宅の性能を知る方法”として数値で比較しましょう、とご紹介致しました。

ではどのような質問をすれば耐震性能について知ることが出来るのか、について言及致します。

地震の強さを表す単位はガルorカイン

ニュースや新聞などでは地震の大きさとして“震度”や“マグニチュード”が使われますが、実はかなり曖昧なものです。

震度について

震度はおおよその揺れの大きさをしる為にはとっても分かりやすいものです。

“震度3”と聞くと「そこそこ揺れたんだな」という印象ですし、“震度5”だと「大分大きく揺れたんだな」、“震度7”と聞くと大地震を想像します。

震度の定義は下記のように感覚で決められているかのような曖昧さです。

  • 震度0:人体には感じない程度の揺れ
  • 震度1:特に注意深い人のみが感じられる程度の揺れ
  • 震度2:大勢の人が感じられる揺れ
  • 震度3:家屋が揺れ、電灯などの吊下げられているものはかなり揺れる
  • 震度4:家屋の揺れは相当激しく、花瓶などが倒れる
  • 震度5:壁紙に亀裂が走り、石垣などが破損する程度の揺れ
  • 震度6:家屋の倒壊は30%、多くの人が立っていられない揺れ
  • 震度7:家屋の倒壊は30%以上、山崩れなどが生ずる揺れ

震度7より大きなものは“震度7”とされます。

つまり「このメーカーは震度いくつまで耐えられますか?」と質問してもあまり意味がないと言えます。

マグニチュードについて

マグニチュードとは“地震そのものの規模”を指します。

マグニチュード測定器があるわけではなく、地震計の記録や各地の揺れの大きさから推定される数値です。

地震そのもののエネルギーを意味するマグニチュードは1の値ですから、震源が遠ければマグニチュードが高かったとしても揺れが小さい、ということがあり得ます。

実際の揺れとは関係が濃くない為、「ウチはマグニチュードいくつまで耐えられます」と言えるメーカーはないと思います。

ガル(gal)とは

ガル(gal)とは加速度の単位で“人間や建物にかかる瞬発的な力”を表します。

つまり1秒間にどれだけの速度が変化したかを示す単位です。

1ガル=1cm/second2 です。

これは揺れの大きさを測る単位として適していると言えるのではないでしょうか。

建築基準法や耐震等級にはガルが使われているので多くのメーカーが利用している単位です。

カイン(kain)とは

カイン(kain)とは地震の最大速度のことで、1秒間にどれだけ変位するかを表します。

1カイン=1cm/secondです。

ガルは加速度であるのに対してカインは最大変位量を表す数値を表しますので、最近ではこちらの方がより正確に地震の揺れを表すことが出来る単位だとも言われています。

このように地震の揺れの大きさを表す単位としてはガルもしくはカインが適切だと言えます。

的確な質問方法

質問の内容はズバリ

「オタクは何ガル(もしくは何カイン)の地震まで耐えられますか?」

です。

「オタクの耐震性能はどうですか?」と聞いてしまうと長々と独自のロジックを自慢気に話されてしまいます。

そのような話が好き、もしくは聞きたいかたであればロジックを聞くのは良いのですが、知りたいのは

「で、結局どうなの?」

という部分ではないでしょうか。

時間をかけずにそこだけを聞き出すには上記の質問がベストだと思います。

 

ある程度の規模以上のメーカーであればそれぞれ耐震実験を行っています。

現実では起こりえないような大きな地震を想定した実験を行っていますので、「ウチは何ガルまで耐えられます!」と言ってくれる筈です。

その数値をメモしておいて、後々の比較材料にしましょう。

 

ガルを使うのか、カインを使うのかはメーカーにより様々です。

私が住宅メーカーに在籍していた時はガルを使っているメーカーの方が多かったように思います。

比較する為にはどちらかに統一する必要がありますから、もしガルに統一していてカインで言われた場合には「それはガルで言うといくつですか?」と聞きましょう。

おそらくデータがない、ということはない筈です。

 

このように数値で比較しないと、複数のメーカーから複数のロジックを聞かされて、結局よく分からなくなってしまいます。

「まぁ最近の家ならどこも一緒でしょ?」とならないように客観的な比較をしましょう。

それではまた。

 

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