皆様こんにちは。
“元プロがアナタの夢をサポート!”をキャッチフレーズに住宅検討コンシェルジュをしております植田です。
本日は
建築基準法、耐震等級のランクについて
ご紹介致します。
住宅展示場へ行くとよく聞くフレーズの1つ
「ウチは耐震等級の最高レベルである3をクリアしているので強いですよ」
確かに間違いではないのでしょうが、耐震等級3とはどれくらいの基準がご存知ですか?
実はクリアしていても全然安心できるレベルではないのです。
耐震等級とは
耐震等級とは耐震性能を表す基準として定められたランクのことです。
具体的には以下の通り。
- 耐震等級1:建築基準法と同程度の最低ライン
- 耐震等級2:建築基準法の1.25倍の耐震性能
- 耐震等級3:建築基準法の1.5倍の耐震性能
残念ながら耐震等級4や5はありません。
最高ランクが3と定められているのです。震度7以上がないのと似ていますね。
“建築基準法の1.5倍の強さ”と聞くと何となく強い気がしますね。最高ランクですし。。。
では建築基準法とはどれくらい厳しい基準なのでしょうか。
建築基準法の基準
建築基準法は400ガルの地震に耐えることが出来ればクリアできます。
ガルとは地震の加速度を表す単位で揺れの大きさを表す単位です。
ガルについての内容については先日の記事(1つの質問だけで分かる!メーカーの耐震性能を数値で比較する方法)をご参照ください。
因みに関東大震災は400ガルと言われています。
関東大震災で大きな被害を出してしまった為、
「関東大震災に耐えられる建物にしよう」というのが“建築基準法”だとお考えください。
仮に関東大震災よりも大きな地震がきた時に備えて耐震等級を制定したようなイメージです。
先ほどの耐震等級をガルで表すと下記のようになります。
- 耐震等級1:400ガルの地震に耐えられる
- 耐震等級2:500ガルの地震に耐えられる
- 耐震等級3:600ガルの地震に耐えられる
関東大震災の1.5倍である600ガルの地震にも耐えられると聞くと頼もしく聞こえますね。
しかしながら現実には600ガルを大きく超える地震が複数起こっています。
- 1995年:阪神淡路大震災:約800ガル
- 2004年:新潟中越地震:約1700ガル
- 2011年:東日本大震災:約2900ガル
耐震等級3をクリアしていても全く安心出来ないことが分かります。
耐震等級は3以上の数値がありません。
つまり601ガルの地震に耐えられる住宅も、3000ガルの地震に耐えられる住宅も、両方同じく“耐震等級3”なのです。
ここで言いたいことは
「同じ耐震等級3でも全然意味が違う場合がある」
ということです。
これを知る為の質問方法は先ほどのリンク(1つの質問だけで分かる!メーカーの耐震性能を比較する方法)に説明致しましたので是非ご確認下さい。
住宅建築、購入はミスが許されない大きな買い物ですから、“何となく強そう”で決めずに数値で比較しましょう。
それではまた。
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